うつ病共存大作戦! -ブリーフィング-

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うつ病共存大作戦! -ブリーフィング-

私はうつ病です。しかしながら、現在は都内のIT企業で正社員としてフルタイムで働いており、責任ある立場も任されています。最愛の妻と愛犬と暮らし、優れたチームメンバーにも囲まれ、恵まれた状況にあると感じています。エンジニアとして、リーダーとして日々充実した生活を送っています。

現在、病気であることを意識することは日常生活でほとんどありません。年に数回の精神科への通院は継続していますし、薬も飲んでいますが、病気を意識するのはその時ぐらいです。うつ病が治ったわけではありません。しかし、日常生活には何の障害もありません。病気ではあるが普通に働ける。そういう状態です。これは、例えば、高血圧の人が薬を飲んでいれば普通に生活を送れる、というのとほぼ同じ感覚です。私にとってうつ病は持病ではあるが、取り立てて問題のある病気ではなくなったのです。

うつ病に罹患してから13年。このような現在は、うつ病に罹患し、闘病し続けていた日々からは想像もつかないことでした。少なくとも罹患から6〜7年は暗く苦しい日々でした。様々なことがありました。両親との確執、経済的困難、繰り返す悪化と入院、休職、不眠、希死念慮、疾病差別、etc…。

さて、この「うつ病共存大作戦」シリーズはそんな私が実際の経験から得た様々な気づきやうつ病と上手く付き合っていくためのノウハウをまとめようというものです。最初は「うつ病「克服」大作戦」としていました。しかし、考えてみると別に「克服」はしていないのです。精神科医療には繋がり続けていますし。でも、社会面、経済面、健康面ともに問題なく生活できています。この状態を表現するには「共存」がより適しています。

このシリーズを書こうと思った理由は2つあります。一つは、うつ病で苦しんでいる人や周囲の人達に何らかのヒントになればと考えたこと。もう一つは、自分の好きなこと、得意なことや独自の経験で社会のお役に立てないかと考えたことです。

私は、この世で起こることの大半は必然だと考えています。不幸も、苦しみも意味があります。学びがあります。同じくうつ病に罹患し、苦しんでいる友人N君。私は彼に向けてこの文章を書いています。彼と同じく、苦しんでいる人達の助けになることを祈りながら。

では、病との「共存」への旅へ出かけましょう!

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